冬の病気と言えばインフルエンザを思い浮かべる方も多いでしよう。
ですが、近年は夏で集団発生することがあり、手洗い、うがい、マスクなどの対策は欠かせなくなってきています。
そもそもインフルエンザとは冬の病気なのかと言うとそうではなく、日本や北半球の地域で冬に流行しやすいだけであって温帯地域の国では春や秋のない国もあり年間を通して流行の可能性がある病気です。
また、季節が逆転している南半球の国では7月から8月にかけて流行しています。

このように気候によって流行する時期が国によって異なりますが、近年では寒い冬だけに限った話でもなくなっているのです。
日本でも、2005年頃から沖縄や奄美諸島などで夏に「流行」と呼べる患者数のインフルエンザが集団発生するようになってきました。
しかし、夏は冬と同レベルで集団発生するほどの年があるものの、それほどの感染が確認できない年もありばらつきがあります。

2005年頃から夏の流行が確認できるようになったものの、それよりも前に夏のインフルエンザ感染が珍しいものであったかは断言できません。
理由として、以前インフルエンザは初期段階での発見が難しく症状等から診断されていましたが、今はウイルスが少ない状態でも発見できるようになってきました。
そのため、以前よりも夏にインフルエンザと診断されやすくなっていることも考えられています。

夏の気候ではインフルエンザウイルスは生きにくいものの近年流行が確認できる感染源としては次の理由が考えられます。
インフルエンザが流行している地域である温帯地方や南半球からの旅行者によって持ち込まれることもあります。
ほかにも、エアコンなどの空調による空気の乾燥や冷え、暑さによる睡眠不足や食欲低下によって体力や免疫力が低下し抵抗力が弱まっている、地球温暖化による日本の気候変化などです。
また、前年の流行が残っていることや、夏休み明けの時期に流行した場合、夏の旅行中に感染した可能性も考えられます。
感染しそうな危険性がある場合はしっかりとした対策が必要です。

手洗い・うがい・マスクはインフルエンザ対策の基本

インフルエンザウイルスの感染経路は、咳やくしゃみを通じて感染する飛沫感染と、手についたウイルスが口腔・鼻腔内に入る接触感染の2つが主体です。
インフルエンザ対策は、主にこの2つの経路を遮断することがメインとなります。

基礎対策として、手洗い・うがい・マスクは欠かせません。
外出からの帰宅後すぐに石鹸で手を洗うことにより、接触感染を防ぐことができます。
アルコールを使用した手指消毒も非常に有効な手段です。

喉の乾燥は、粘膜の免疫機能を低下させ、さらにはウイルスの増殖を許すこととなります。
そのため、帰宅時にはうがいも忘れないようにしましょう。
口や喉に付着したウイルスを洗い流したり、粘膜に潤いを与えることで防御力が高まります。
外出時のマスクに関しては、飛沫感染を防げる他に喉の粘膜の加湿効果、無意識に手で鼻や口に触れて接触感染するのを防ぐなど、大きな予防効果が期待できます。

インフルエンザウイルスは、湿度20%・気温20度以下といった乾燥状態と冷え込んだ環境下を好みます。
そのため、特に冬が流行する傾向にあります。冬場は室内・屋外ともに乾燥しており、ウイルスにとっては絶好の環境です。
部屋の温度を上げるとともに、加湿も忘れないようにしましょう。部屋の湿度の目安は50%〜60%ほどあれば良いです。
こまめに水分補給して、喉の免疫力を高めておくことも忘れないようにしてください。

流行する冬ばかりクローズアップされますが、湿度・気温ともに低い春先であったり、晩秋も十分に感染する可能性があるため日頃から注意しておきましょう。
年中警戒してマスクをするのはなかなか難しいですが、うがいや手洗いといった基本対策は、夏風邪や感冒症も同時に防ぐ効果があるため、ぜひ普段も実行しておきたい習慣です。

この他、夏場にインフルエンザに感染する場合、暑さや食欲不振による体力の低下、そしてそれにともなう抵抗力・免疫力の低下が大いに関係しています。
全シーズンを通して、疲労やストレスを溜め込まず規則正しい生活を送ること、バランスのとれた食事を心がけることが大切です。